永遠はあるよ。ここにあるよ。〜wish you were here〜

 魔帆良学園近郊に掛かる橋は、底の浅い湖へと回帰していた。橋の車線の広いアスファルトはその全てを雨水に包まれており、歩く度に足首まで濡れてしまう。叩きつける雨は世界を斜めに刻み、荒れ狂ふ風は電線を切り裂こうとばかりの勢いだ。此処が世界。此処は既に厳かな現実だ。明らかに十台の多感な少女諸君のアニムスを被害妄想的な投影に促す為だけにあてがわれた意志薄弱の教師(*ネギ・スプリングフィールド。世界を崩壊に殉じさせる力を持ちえる強力無比の魔術師でありながらも、善意の解釈がなされたとしても精神薄弱者の世迷い事がせいぜいと言った類いの過剰投影依存患者特有の自己憎悪を撒き散らしながら、その情緒不安定により世界を混沌の渦に叩きこむことを自身の世界に対する優越と確信するところのユングトリックスター的実存)、その教師を躁的な恋、驚くことにそれは暴力に到ることのある種類の激しさである、の対象とする30人にも及ぶ破廉恥極まりなき魔帆良学園2−A組女子生徒集団(彼女達の教師への非論理に溢れし過剰に躁的な、過剰に虚偽的な、過剰に病的な、動機不在の愛情―それは、痴漢がゆきずりの女に抱く卑劣な欲望、行う行為と、その行為だけを切り離してみれば実質的になんら変わることがない。彼女達のネギ・スプリングフィールドへの愛、そして卑劣漢の抱くそれぞれの欲望は、恋愛という名の共同幻想体に組み込まれているかいないかという一点において異なっているだけである。言うなれば、痴漢とは愛する女に対して行うべきことをゆきずりの女に対して未承諾で行う者のことであり、畢竟、魔帆良学園2−A組に所属する女子生徒集団とは、痴漢と同質であるところの欲望、行為を愛情の表現と解する女達のことである。無論、彼女達に痴漢特有のいやらしい欲望や行為があるわけではないが、その自身の下着を露出狂的痴女の気安さで公立学校の教務主任に晒してみせる彼女達のメンタリティを省みれば、このブログの閲覧者である賢明紳士方は容易に論理的帰結に到るのではないだろうか?)の住む世界から遊離せし現実だ。人間が不条理に死ぬ世界だ。人の死がまるで意味を持たぬ、誰しも並列に不条理に死を与えられる、人が人を知り尽くした空間だ。港に見える町の明かりは、その不可逆の残酷さを指し示すが如く、遠く苦く届かない。わたしは、その嵐の中にいた。翻る漆黒の制服は烏めいて闇に融解する。わたしは雨に打たれながら、ブルシアンブルーの唇から吐息を洩らし歩く。電柱の下までたどり着いた時、わたしは彼女に出会った。
「久方ぶり、か。…最強の赤」
 漆黒の嵐に、同じように黒の制服を身に纏った<最強の赤>雪広あやかがいた。制服の上着がパチパチと雨を弾いている。彼女も雨に濡れて幽鬼じみて見えた。
わたしとあやかは電柱の下に、互いに鬼女の様で立つ。二人の距離はそう。ちょうど二十メートルくらいか。
 この豪雨と烈風の中、互いの様相はよく見えたし、言葉が凛と闇に響くことが不思議だった。
「―――白き魔女…神楽坂…明日菜――――」
「何故この世界から…消えなかった。君は、世界とはもう相容れない。君は魔術師の血の味を知りしケダモノ。もはや生命の実を喰らいしアダムなのだから。」
「―――それは貴方のことでしょう?それは貴方自身のことです。さぁ、素直に貪りなさいな。わたしの提供する死を。白き魔女……貴方も魔術師の死を死になさい!!!!あのネギ・スプリングフィールドのように!!!!(注:彼女達のクラスの担当教官であるネギ・スプリングフィールドは、2005年8月8日(第一話)に不可解極まりない焼身自殺により死去。その焼死体を埼玉県警の検死官が調べたところ、多数の銃疵と性的外傷が見受けられたため埼玉県警は同日付けでこの事件を重大な殺人事件と認定。その解明を急いでいる。)」
 雪広あやかは荒い呼吸のまま、わたしを凝視する
 そこにあるのはえげつない敵意と確実な殺意。最強の赤は静かに両手で印を紡ぐ。…指の先から、爛と輝く魔術光が覗く。
 答えるように、わたしは右手で疾走の為のプレリュードを律しはじめる。
「君がどう思おうと、既に君は世界の敵になってしまっているんだ…だから」
 …この<最強の赤>は、十分なほど世界の予定調和から外れている。
「――だからわたしは…君を殺す――」
 その言葉を殿軍に、わたし―白き魔女―と<最強の赤>の間に慄然せし空間は完全に遁走した。

*『魔法先生ネギま!』第2話より全て引用



 ああ、今日は引用だけで終ってしまった。眠い。M先輩の家で酒飲んでたら、時間が…ごめんなさい。引用だけで。いつも引用ばっかりでよくないとは思っているんですよ!仕方ないでしょ!!ボクには他人の作品からパクって来てそれを更新とのたまう程度の知性しか持ちえてないんですから!!何かこれって悪いことなんでしょうか…ボクには…ボクにはわからない…うう……ほっといてよ!ボクのことをほっといてください!